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11/29/2023

Potage aux légumes

 



帰国から二週間を過ぎて

やっと疲れが抜けてきました。

すでにジジイなんか?


今回の買い付けを終えて少し書きます。


暑さが長引く日本とは違い、しっかりと寒さを感じるイギリスに

バイイングに行ってきました。

期間は10/11-11/10。


買い付け初日、サウスロンドンのローカルカフェ



近年、自分が試みているバイイングは、

行った先で’良いものがあれば時代を問わず’というフレーズの選び方ではなく、

その時々のおおまかなターゲットやイメージを決め、

それに沿った内容にするというもの。


前回同様、狙う洋服や年代に大きな変更はなく、

基本的には80-90年代から00年頭までのアイテムで

トラッド、ストリートなどいくつかの要素を

マシュアップすること。


パッキング中の1枚


しかし実際に現地では

なかなか思ったようにはいかない。

ただ、思い通りにいかないというのは

時には副産物をもたらし、


コントロールできないハプニングや、

プランには無い偶然の出会いがきっかけになり

知ることができる事実や新しい価値観、

さらにアイデアが生まれることが多々ある。


思い通りに行かない事、

または想像しうるイメージの範疇を越えること

結果的にはそれを求めに

海外に行っているといっても過言ではありません。




一方で、敢えて買い付けの内容に、

自ら制限を加えることから生まれる

工夫や解釈、リサーチなどにより、

自分自身やお店に将来的に積み上がる

地層のような何かを求めていたり、


店頭でラックに並べた時のその時々の提案や

文脈やメッセージ性をより強くさせるためには、


ある意味、制限を設けるバイイングは

必要不可欠な行為かなと

自分のお店に関しては今はそう思っています。

しつこいけど、

これは自分のお店に関してはの話。





前回のバイイングについてのブログでも触れた、

Josephで1980-2000まで

マネージャーをしていた紳士からは

新しく当時の同僚を紹介してもらい、






セントマーチンの元教授夫妻は、
ガレージから新たに探してくれた当時の洋服を
(教授はまた洋服を手放すときにセンチメンタルになってたな...)、

そのほかいくつかのアポを作りながら、

可能な限り洋服を見続けました。





自分の好みのセカンドハンドの洋服を

集めるというのは、

特にコンテンポラリーヴィンテージという

カテゴリーにおいては

用意されている場所が無いから、

ひたすら見続けるしかない。

効率はかなり悪いが、

今のところ解決策は見つかっていない。


それでも、

円安と物価高という不可抗力を除けば、

結果的に質もボリュームも

自分として現段階では、納得のいく洋服が

見つかりました。


買い付け中盤のノスタルジックなハウスフラット、部屋中に積み上がりつつある洋服達


ご興味のある方はインスタのストーリーに

買い付け期間中は毎日あげましたので

アーカイブからご覧ください。


店頭はライトアウター、テーラードジャケット、

レザージャケット、

マシンニットなどからスタートしています。





12月からはヘビーアウターなどを中心に

展開していきます。

 


最後に、今回は珍しくフラットメイトの人達に恵まれ、

年齢や業種を超えた刺激をもらった。


分けてもらったハロウィンの残りの

かぼちゃを使い、目の前にある材料で作った

ポタージュをシェアしたことが何故か印象深い。



Potage aux légumes.

分けてもらうという偶然性と人との繋がり、

さらに目の前にあるものを使って組み合わせ、

工夫して何かを作るという行為が

自分のバイイングコンセプトとリンクしたのだと

今ふと書きながら気づいた。